小学校5年の夏に両親の離婚をきっかけに転校した先で私はあいつに出会った。
初対面から妙に突っかかってくるあいつが最初は苦手だった。
苦手だったけど中学、高校も同じで気づけば何でも言い合える一番仲の良い男友達だった。
高校はクラス替えもなく気づけばもう卒業間近…放課後の教室でワイワイした後に何となく二人で帰る。周りからはよく聞かれたけど別に付き合ってる訳では無い。
家も近い訳でもないけど…ただ何となく。
そんな時同じクラスの男の子に告白されて付き合う事になった。
優しいし気がきくし、気持ちも舞い上がっていた。
帰るのは彼とだし、気をつかってか?クラスであまり話しかけてこなくなった。少しずつ少しずつあいつとお時間が減っていく。彼氏が出来たから普通なんだけどなんか変な感じだった。
そんな時親友に好きな人が出来て「付き合えるか占ってもらいたいの!」と言われ私も待つだけって言うのもおもしろくないので予約を入れた。
「もうすぐ自分の気持ちに向き合うことになるでしょう。」と言われたけどあんまり真剣に聞いてもなくてそんなことすっかり忘れていた。
ある時彼と二人きりの時にあいつの話になった。彼があいつの悪口を言い出しモヤモヤした。
あいつのこと何も知らない人に言われたくない…
そう思った瞬間彼じゃ無い…私あいつが好きなんだ…って気づいてしまった。
「ごめん!あいつの悪口言われるとか無理!別れて。」
気づいたらあいつの家まで走ってた。会わなきゃ!言わなきゃ!そう思った。
息を切らしてチャイムを押す!あいつがビックリした顔で出てきた。
「あのさ、私あんたのこと好きみたい!私の事、友達としか思えないかもしれないけど、でも私はあんたのこと好き!ごめん、それだけ!」用件を伝えて帰ろうとしたら
「鈍い!俺はずっとお前のこと好きだった」
悔しいけど本当に鈍感なのかな。自分の気持ちに今頃気づくなんて。
あの占い師さんには全てが見えてるのだろうか。
私とあいつのこれからも。